Black Beast.



「 あとは適当にロウソクとか
  皿とかコップとか? 」


「 ・・・・ 」


「 え、なに? 」



”俺、なんかおかしい?”と
希くんを見たまま固まった私を見て
不安そうに持っているものを
確認しだした希くんに
何か言うべきなんだろうけど・・・



”意外と真面目なんだね”



それしか言葉が出てこなくて
何も言えない・・・。



「 え・・・?玲央、俺なんか
  変なもの持ってる? 」


「 別に 」


「 えー? 」



首を傾げながらも、カゴの中と
玲央くんの顔を交互に見て
最終的に、私へと視線が戻ってきた。



「 ・・・な、なんでもないの 」


「 いやいや、その顔で言われても・・・ 」



ポケットに飴を持ち歩いている
拓未くんはきっと甘党で、
・・・というか、この集団はきっと
甘党しかいない気もする。



ケーキも用意してあげるんだろうな、と
希くんがカゴに入れたフォークやお皿、
ロウソクから想像できる。



・・・女の子か、とツッコミたい。



< 92 / 336 >

この作品をシェア

pagetop