Black Beast.
「 あとは適当にロウソクとか
皿とかコップとか? 」
「 ・・・・ 」
「 え、なに? 」
”俺、なんかおかしい?”と
希くんを見たまま固まった私を見て
不安そうに持っているものを
確認しだした希くんに
何か言うべきなんだろうけど・・・
”意外と真面目なんだね”
それしか言葉が出てこなくて
何も言えない・・・。
「 え・・・?玲央、俺なんか
変なもの持ってる? 」
「 別に 」
「 えー? 」
首を傾げながらも、カゴの中と
玲央くんの顔を交互に見て
最終的に、私へと視線が戻ってきた。
「 ・・・な、なんでもないの 」
「 いやいや、その顔で言われても・・・ 」
ポケットに飴を持ち歩いている
拓未くんはきっと甘党で、
・・・というか、この集団はきっと
甘党しかいない気もする。
ケーキも用意してあげるんだろうな、と
希くんがカゴに入れたフォークやお皿、
ロウソクから想像できる。
・・・女の子か、とツッコミたい。