Black Beast.



「 2人とも遅いよ~ 」


「 すずも便所長い 」


「 俺は普通だ! 」



外へ出てすぐのところで
座り込んでいた大勇くんと
希くんが文句を言う中、
璃玖くんだけ少し遠くで
誰かと電話をしているようだった。



「 ・・・で、後はなに? 」



ワイワイと騒ぐ3人は
玲央くんが口を開くなり口を閉じて
首を傾げた。



計画性のない集団だなぁ・・・。



「 店の予約オッケー! 」


「 さすが璃玖! 」


「 予約くらい誰でも出来るって 」



携帯をポケットにしまいながら
3人の後ろからズイッと
璃玖くんが顔を出した。



「 5時からでよかった? 」


「 おう。あとは? 」


「 ケーキだろ!ケーキ! 」



パッと明るい顔をして玲央くんを
見上げたすずくんはその後も
数回”ケーキ”と言い続けて、
ムッとした顔で玲央くんが
頭を小突いた。



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