オレ様専務を24時間 護衛する
身動き出来ない身体で
この状況を必死に受け止めようと
努力はしてみるものの、
私の鼓動は未だかつてないこの状況に
ますますパニクるばかりで……。
これ以上無いほどに紅潮する顏。
尋常でない程に噴き出す汗。
絞め技で意識を失う寸前の息苦しさ。
―――――ダメ……。
このままじゃ、完全に私死んでしまいそう。
彼に怒られてもいい。
怒鳴られたって構わない。
だって、これは絶対
護衛でも無く補佐役でも無く、
完全に彼の恋人そのものだもの。
そうよ!!
これは任務を逸脱している。
この状況下での抵抗は正当防衛。
うん!! そうよ!!
私は絶対に正しい……ハズ。
よし!!
そうと決まれば……。
私は意を決して深呼吸。
心の中で『お許し下さい』と唱えながら。
右手で握り拳を作り、
小さく息を吐いた……その瞬間!!