オレ様専務を24時間 護衛する
「お言葉を返すようですが、昨年のイベントは今までの企画案の中でも1・2を争うほどの実績のものです」
「諏訪(事業企画部部長)、お前の言ってる事は正しい。だが、俺は何て通達したか?」
「………Spring&Summer の新コンセプト案です」
「そうだ!『新』コンセプトを要求したのに、ここに載ってるのは全て過去にしたモノばかり」
ため息を零しながら、首を捻る。
一様に口を噤む部長らに、
「2日やる。俺を納得させられるモノを持って来い!今日は以上だ」
スッと立ち上がった京夜様。
すると、部長らも席を立ち
ドアへと歩き出す彼に深々お辞儀を。
そんな中、私はすぐさま彼の後を追って。
廊下を優雅に歩く彼の後ろを小走りに。
エレベーターの前で立ち止まった。
すぐさまボタンを押し、彼に視線を向けると
恐ろしいほどの険しい表情。
仕事をしている『男』の顏。
ピリピリした空気を纏って
私の真横に立っている。