オレ様専務を24時間 護衛する
9 京夜vs希和

希和side



室内に薄ら朝日が差し込んで来る中、

カチコチに固まった重い身体をゆっくりと起こして。


結局、緊張と恐怖でほとんど眠れず、

―――――――朝を迎えた。



はあぁぁ~~ぁ~~。

ホント、生き地獄ってこういう事ね。


いっそのこと、バッサリ斬って貰った方が…。

ううん、それも危険だわ。


あの悪魔のような形相を目の当りにしたら、

瞬殺で凍りつくに決まってる!!

生きて、この場から帰還するのは無理よ!?



はあぁ~~ぁぁ~~。

もう……ヤダ……家に帰りたい。


ため息まじりの重い足取りでキッチンへと。



一先ず、機嫌を損ねないように

完璧な朝ご飯を作らないとならないわね!



珈琲を淹れる準備を済ませ、

冷蔵庫を覗いていると……。


「おいっ、何してる?」

「へ?」


突然、背後から京夜様が声を掛けて来た。


不意をつかれ、まの抜けた表情で振り返ると


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