オレ様専務を24時間 護衛する
京夜様を待たせてはなるまいと
慌ててキッチンを片付け、自室へ。
現在の時刻、6時50分。
もう、こんな朝早くに出発するなら
『朝一』じゃなくて『早朝』って言ってよね?!
ブツブツと文句を言いながら洗顔し、
アタフタと身支度をしていると…。
「おいっ!!松波!!」
「はいッ!!只今!!」
もう!!
まだ数分しか経ってないでしょうが?!
ホント、何様のつもりかしら?
―――って、『オレ様』なんだった…。
無意識に零れ出す……ため息。
必死に自分に言い聞かせ、鏡の前で最終チェック。
よし!! 完璧!!
何とか『さらし』を巻き終え、
Yシャツ、ネクタイ、ベスト、ジャケット
そして……スラックス……。
変わり身の術の如く、仕事着に着替え終わり
深呼吸して……自室のドアを開けた。
気分は最悪の状態で
リビングにいる彼のもとへ。
そして、彼と共に『御影邸』へと。