オレ様専務を24時間 護衛する


通された部屋はモダンな雰囲気のダイニング。

―――――それも、桁違いのゴージャスさ。

テーブルも椅子も壁も床も。



「おい、松波」

「あっ、はい」


慌てて彼のもとへ駆け寄ると、

すでにお父様らしき人物が座っている。


「朝一で呼びつけなくても…」

「まぁ、そう言うな」


……やっぱり、京夜様のお父様なんだ。

眼力がある感じは京夜様とそっくり。

それに威厳のある感じで『御影の社長』の風格が。


ご挨拶をしようと1歩踏み出した、その時!!


―――――カチャッ。


「あら、もう来てたのね」


先程のドアから京夜様のお母様が姿を現した。

相変わらず、凛としていて上品でお綺麗な方。


「いらっしゃい」


ニコッと優しい笑みを向けてくれた。


「おはようございます」


一度しかお会いしてないけど、

顔見知りの人がいるだけで何だかホッとする。


心と身体の緊張がほんの少し和らいだ。


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