オレ様専務を24時間 護衛する
「そういえば、京夜にはまだ話して無かったな」
「ん?」
「松波君の父親は、私の旧友だ」
「はっ?」
「京夜の事を頼める人材が中々見つからないから…」
「だから……俺にコイツを?」
「まぁ!!『コイツ』だなんて、失礼よ?」
「あっ、いえ、気にしてませんのでお気遣いなく」
「もう本当に…。優成さんが手塩に掛けて育てただけの事はあるわ……ね?あなた?」
「あぁ……本当に…」
両親が呆れ顔で俺を一瞥する。
「あぁ~~はいはい。俺が真面に育たなくて悪かったな」
投げやりに言葉を返すと、
大きなため息を零す、両親。
マジで珈琲の味まで不味くなる。
小さくため息を零すと、
「京夜様、珈琲のおかわりをなさいますか?」
「ッ?!」
何なんだ?……コイツは。
気が利き過ぎて、マジで調子が狂う。
「………あぁ」
小さく吐き捨てた言葉を聞き漏らさず、
松波は俺のカップへ珈琲を注ぐ。
そんな姿を眺め、ふと考えが過った。