オレ様専務を24時間 護衛する
上機嫌で微笑むお母様。
「希和さんは本当に、待ちに待った救いの神よ!!」
熱く語るお母様が、
両手を広げて私に抱きつこうとした、その時!!
―――――バンッ!!
「何が救いの神なんだ?」
部屋のドアを勢いよく開け、
腕組みをしながら冷視線の京夜様が姿を現した。
一瞬で凍りつく室内。
彼が纏うオーラが凄まじく冷気を帯びている。
「あら、京夜。話は済んだの?」
「あぁ」
「そう」
お母様は動じる事もなく、サラリと会話している。
さすが、御影夫人!!
意外にも『鉄の女』??
って、そんな事に感動してる場合じゃない。
レーザービームのような鋭い視線を向けられ
身体のありとあらゆる所が痛い気がする。
うぅっ……っ……。
恐ろしやぁ~~あぁ~~~。
息を殺して、彼の次の言動を注視していると
「フッ、密談は済んだのか?」
嘲笑しながらドアに凭れ掛かった。
長い手足に見惚れながらも、
視線をゆっくりと顔の方へ移すと
『ん?』と小首を捻り、嘲る素振りを。