オレ様専務を24時間 護衛する


「いえ、“彼女”はいませんけど」


営業スマイルとも思える作り笑いで誤魔化した。

すると、


「あら、やだ!って事は、募集中?!」


一瞬でギラギラの瞳に大変身。

女って、ホントに怖い。


京夜様を狙う女豹(ハンター)達も凄いけど

どうしてこうも、獲物を仕留める眼つきになるのかしら?



「アハハハッ……募集中ってワケでは…」

「えっ?では、好きな人がいるとか?」

「う~~ん……何ていうか……」


答えに困り、苦笑を浮かべた、その時!!


「おいっ、松波」

「ッ?!!」


身体が一瞬で硬直する程のドスの効いた声。

その声の主はまさしく“京夜様”


声のトーンからして、最悪の状況は必至!!

恐る恐る振り返ると、

毎度の事、腕組みをして仁王立ち。

まるで阿修羅のように。


「い、如何なされましたか?」


震え気味の声で尋ねると、


< 195 / 673 >

この作品をシェア

pagetop