オレ様専務を24時間 護衛する
京夜side
松波と共に百貨店内を歩いていると、
毎度の事、社員の連中が頭を下げる。
客でも無い俺らに頭を下げる暇があったら
売上の1つでも上げればいいものを。
どうせ、俺が御影の御曹司だからと
媚びへつらいやがって。
どいつもコイツもムカついてならない。
今、俺様のすぐ後ろを歩くコイツも
この俺様を何食わぬ顔で騙しやがって。
フッ。
すでに俺様にバレている事をコイツは知らない。
薄々と感づいているだろうが。
さて、どうやって料理してやろうか。
出来る事なら、泡を吹くくらい
度肝を抜くような手でトドメを刺したいもんだ。
俺は百貨店内を歩きながら、そんな事を考えていた。
松波は辺りをキョロキョロしながら
必死に俺の後をついて来ている。
クソッ!!
この俺様が『女』如きに護衛されているとはな。
考えただけで虫唾が走る。