オレ様専務を24時間 護衛する
「お前が選べ」
「はい?」
「チッ、何度も同じ事を言わせんな」
「ッ!!」
俺はスタッフが見つめる中、威嚇する。
さて、コイツはどれを選ぶだろうか。
高級スーツの生地やデザインの
良し悪しが解るはずもない。
コイツが俺様の身の回りの世話をする
資質とやらを見極めてやろうじゃないか。
……俺様に相応しいかどうかを。
松波は店員の視線を気にしながら
じっくりとスーツを見定めてる。
ったく!!
いつまで俺を待たせるつもりだ?
「おい、早くしろ」
「はっ、はい!!」
俺の催促に応えるように、
松波は1着のスーツを手にして、
「これなんか、如何でしょう?」
恐る恐るそれを差し出した。
マジか?!
コイツ、一般庶民じゃなかったっけ?