オレ様専務を24時間 護衛する
自ら墓穴を掘って、
『女』だと証明してくれるとはな。
ますます追い詰めたくなって来た。
ここまで来たら、トコトン煽り
断崖の絶壁まで追い込んでやる。
そして、コイツが自ら崖の下へ
落ちる姿をこの目で見てやる。
俺は不敵に微笑み、じっと見据えた。
松波は苦笑しながら、
何食わぬ顔で服を店長へ手渡した。
それにしても、コイツには
センスというモノが無いのか?
俺様の衣装をグレーにしたのに、
連れの女の服もグレーをチョイス。
確かに選んだ服の色は
店員が言うように強みがあり、
アレを着こなせる女なら
俺の隣りを歩かせるのに申し分ない。
それにパーティー会場は華やかなだけあって
ドレスカラーは綺麗めなモノばかり。
松波がチョイスした色など見た事もない。
フッ、奴の好みなのか、
俺に合わせてなのか……。