オレ様専務を24時間 護衛する
何でこの俺がこんな目に……。
それもこれも、コイツのせいだ。
コイツさえ、俺の逆鱗に触れなければ
こんなゲス女に近づく事も無いのに。
俺は仕方なく、用件を伝えた。
松波はそんな俺らの様子を
マヌケ面して見てやがる。
フッ、そんな暢気な面が出来るのも
あと数日だというのに……。
俺は内心で嘲笑っていた。
もう少しの辛抱だ。
この俺様をコケにした罰を
必ず、10倍にして返してやる。
そう、自分自身に言い聞かせて……。
「おい、松波」
「あっ、はい」
「行くぞ?」
「………はい」
決意を新たに仕事モードに切り替えた。
百貨店から本社へ戻り、
俺はアレコレと思考を巡らす。
さて、段取りは着々と組んでいるものの
やはり、………少し不安だ。
『コレ!!』という決定的な切り札が欲しい。
ん~、何かいいアクションは無いか。