オレ様専務を24時間 護衛する


「何、1人でブツブツ言ってんの?」

「あっ、ごめん。何でもない」



バレてるか、バレてないかは、

もう少し様子を見て判断しないとね。

怪しんでる事には変わりはないし。




他愛ない会話をしながらデパートに到着。


秋冬物の服を一通り見て、

それから、朱夏オススメのランジェリーショップへ。


店頭のディスプレイからして、

可愛らしいデザインの下着がズラリ。


マネキンの豊かな胸に釘づけになっていると、


「ちょっと希和、何してんの?」

「へ?」

「お目当ての下着はこっちよ?」

「あっ、ごめんごめん」



『男装』生活が長いお陰で

思考まで『男化』して来たらしい。

……ヤバいヤバい。

本当に『女』でなくなる日も近いかも。


マネキンの胸と比べるように自分の胸を一瞥。

やっぱり、何度見ても足りないよねぇ。


溜息まじりにそんな事を思いながら、

颯爽と歩く朱夏の後を追い、店内奥へと。




< 250 / 673 >

この作品をシェア

pagetop