オレ様専務を24時間 護衛する
「何、1人でブツブツ言ってんの?」
「あっ、ごめん。何でもない」
バレてるか、バレてないかは、
もう少し様子を見て判断しないとね。
怪しんでる事には変わりはないし。
他愛ない会話をしながらデパートに到着。
秋冬物の服を一通り見て、
それから、朱夏オススメのランジェリーショップへ。
店頭のディスプレイからして、
可愛らしいデザインの下着がズラリ。
マネキンの豊かな胸に釘づけになっていると、
「ちょっと希和、何してんの?」
「へ?」
「お目当ての下着はこっちよ?」
「あっ、ごめんごめん」
『男装』生活が長いお陰で
思考まで『男化』して来たらしい。
……ヤバいヤバい。
本当に『女』でなくなる日も近いかも。
マネキンの胸と比べるように自分の胸を一瞥。
やっぱり、何度見ても足りないよねぇ。
溜息まじりにそんな事を思いながら、
颯爽と歩く朱夏の後を追い、店内奥へと。