オレ様専務を24時間 護衛する
店内奥の1段高いブースには、
フィットネス用の下着がズラリと並んでいた。
「へぇ~、結構あるもんだねぇ」
感心しながら売り場を見渡した。
「ホントに希和はいつの時代の人よ」
「…………」
返す言葉が見当たらない。
流行りの服はサイズアウトだし、
着れる服はダサいものばかり。
海外ブランドの物のサイズがあったとしても
それを私が着こなせるはずも無く……。
結局、オシャレからかけ離れた『ジャージ』ばかり。
今日のチュニックとカプリパンツは
朱夏からの誕生日プレゼント。
私の全てを知り尽くしてる彼女が
私の為に選んでくれた特別な服。
だから、今一番のお気に入り。
下着だって、学生の頃から変わり映えない。
稽古をするのに楽チンな方が良いし、
胸のサイズだって悲しい事に、殆ど変化なし。
だから、私にはオシャレなんて必要ないし。
溜息まじりにシンプルなデザインの上下セットを手にしようとした
―――――――その時!!