オレ様専務を24時間 護衛する
「宜しければ、ハンドマッサージを致しましょうか?」
「………」
「手に集中しているツボを刺激する事で、身体本来の抵抗力や回復力を取り戻す効果がございます。空いているお時間に私が「必要ない」
「はい?」
「だから、俺には必要ない」
「そうおっしゃらずに、試してみては如何ですが?本当に手軽に「しつこい!!」
「ッ?!」
「客に、同じ事を何度も言わせるな」
営業トークだか何だか知らないが、しつこいにも程がある。
ハンドマッサージを施して貰わなければならない程、
俺の身体は軟じゃねぇ!!
俺がイラつき度MAXの状態で窓の外へ視線を外すと、
「あっ、彼の事は放っておいて?かなり変わってるから」
「一言多い」
「ホントの事でしょ?」
「フンッ」
みかがそれとなく助け船を寄こした。
遅せーよッ!!
すかさず、俺はみかにアイコンタクトで『忘れんなよ?!』と合図。
みかはみかで、
『あぁ~ハイハイ』と言わんばかりに両手を振った。
その後は携帯で株価をチェックしながら時間を潰し、
みかから声がかかるの待っていた。