オレ様専務を24時間 護衛する



もおぉぉぉ~~~ぉお~~~ッ!!

無理だッ!! 限界だッ!!

今すぐコイツの息の根を止めてやるッ!!


そう思った俺は、

既に我慢の緒がブチっという音を立てて切れていた。



5分もの間、

無言の状態で我慢してやっていたが、限界!!


だって、何なんだ?! アレは!?


『愛してるわ』だの『すぐに戻るから』だの、

愛の囁きを散々して、通話を切るかと思えば

『先に切って?』だの『暫く逢えないから声だけ』だの。



恋だの愛だのに興味の無い俺にとって虫唾が走るだけ。

しかも、それが『いとこ』のみかが囁いているのだから。


背筋はゾクゾクしっぱなしだし、

首筋は攣りそうになるし、

変な悪寒で頭痛はするし、

吐気を通り越して、呼吸困難に陥りそうだ。



すかさず、窓を開けようとすれば

『排気ガスが入るじゃない?!』と文句を付けられ

俺は空気に徹していたのだが、それも限界!!


これ以上コイツらの会話を聞いていたら、

俺の生命が危ぶまれる!!




俺はみかの頭をガシッと掴んで俺の方へ無理やり向けさせ、

俄かに微笑んでいるかの表情で無言の圧力を。


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