オレ様専務を24時間 護衛する

希和side



地獄の土曜日から既に6日。

あっという間に1週間が過ぎようとしている。



あの日、確かに私は彼を見た……よね?

だけど、今日まで何ひとつ変わらない。


彼は相変わらず、冷たい口調と冷視線。

それと、仕事に対して一切手を抜かない鬼の姿。


何ひとつ変わらないのに、何故か腑に落ちない。


あれ程の美男顏&スタイルの持ち主が

こんな狭い都会に2人といるだろうか?


そりゃあ、世界に目を向けたら

それこそ、ゴロゴロいるかもしれないけど、

あの眼、あの鼻、あの口、あの眉、あの脚、あのオーラ。


あんな絶妙なタイミングで居合わせるだろうか?

………いや、絶対に無い!!



なのに、その事に一切触れて来ないのはどういう事?

もしかして、目でも悪いとか?

……いや、それも無い。

そんなデータ、私は知らない。



かと言って、私から話題を振るのもどうかと思うし。


ああぁぁ~~!!

ホント、蛇の生殺しだよ!!

いっその事、今すぐレッドカード出してくれたらいいのに。




生きた心地がしないまま、

……この1週間を過ごしていた。



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