オレ様専務を24時間 護衛する
私がよく行くヘアサロンも、
カラーリングやパーマの待ち時間に
ハンドマッサージをしてくれるけど、
今の私………『男』なんだけど?
やっぱり、お金持ちの考えている事は良く解らない。
男性でもこういう事……してるのねぇ。
久しぶりのハンドマッサージに癒され、
溜まりに溜まっていた疲れがどっと出始め、
私はいつの間にか、ウトウトと眠りについていた。
「……れ様です。…………お客様?」
「…………あぁ、はい。すみません、私寝てましたね」
優しく肩を叩かれ、重い瞼をゆっくり開けると、
既にケープも外された状態の……――……。
――――――――んッ?!!!
えっ、えっ、えっ???
目の前の大きな鏡に映し出された人物に息を呑んだ。
もしかしなくても………私だよね?
「お疲れ様です。如何ですか?」
「あっ………はぃ……」
瞬きも忘れ、自分の姿に釘付けになる。
「かなりボリュームが出ていたので軽めにアレンジさせて頂き、パーティーのお衣装に合うように少しスタイリッシュにセットさせて頂きました」
「………」