オレ様専務を24時間 護衛する


二の句が継げない。

というよりも、鏡に映る自分の顔に釘付けになった。


『カット』すると聞いていただけに、

髪ばかりに視線が行ってたけど、

―――――――何なのッ?!

コレ――――――ッ!!!!!



目から目ん玉が飛び出すんじゃないかと思うくらい、

人生で一番、目を見開いた気がする。


だって、だって、だって……!!



「あの………?」

「ふぁい」

「え?」


魂がどこかへ逃亡した私は、

力が入らない返事を辛うじて返した状態。


これって………まさか?

彼の言い付けって、言ってたよね?

―――――――この人



恐る恐る鏡越しに視線を向け、

引き攣る顔で言葉を紡いだ。


「すみません、御影は何と?」

「はい?……あっ、はい。『ビジッと決めてくれ』と」

「いや、そうじゃなくて……。それは自分も聞いていたので。その、何ていうか……」

「はい?」


何で分からないかなぁ?

ここまで言ったら普通気が付くでしょ?

どう見たって、コレ、変でしょ!!


お互い鏡越しにじーっと見つめ合っていると、



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