オレ様専務を24時間 護衛する


ベスト、Yシャツ、スラックスと次々と脱ぎ捨て

軽く畳むようにして籠へと入れた。

そして、ハンガーからジャケットを外すと、


へっ?!

―――――何何??


扉の下部分30㎝ほどの隙間から

スッと手が入り込んだと思ったら、

あっという間に足元の籠が姿を消した。


一瞬、何が起きたのか分からなかったけど

もしかしたら、着替えるのに下げてくれたの……?


なんて親切なのかしら?

近くにいる気配が無いから、お礼を言いそびれたけど

出たら言えばいいよね?………なんて考えながら、

ジャケットの下のYシャツに視線を移すと、


―――――――ん?

アレ??

えっ?………何で??

うそぉおおぉ――――ッ?!!!



思わず、口元を押さえて

…………心の中で絶叫した。



ハンガーに掛けられていたYシャツのサイズが

あまりに大き過ぎて………。


ジャケットが被されていたから気付かなかったけど

ワザとなのか、腕と裾部分はピンで長さを調節してあった。

コレって、力士サイズじゃな??


ハッとした私は、すぐさまスラックスを手に取った。



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