オレ様専務を24時間 護衛する
松波の女友達との電話を済ませた俺は、
歯磨きを済ませ、寝室へと向かった。
部屋の左奥にあるウォークインクローゼット。
ダークブラウンの木目調に白とシルバーで統一した空間。
クローゼットというよりも衣裳部屋とでもいうべきか。
俺のコレクションでもある品々が
ショップのように所狭しと飾られている。
そのガラスケースの脇を通り過ぎ、
最奥の棚へと足を運んだ。
帽子や小物類が並んでいる棚の右中央部分に
5段程の引き出し部分があり、
俺はそこからA4サイズほどの箱を取り出し
それを手にして、自宅を後にした。
愛車でパーキングゲートをくぐり、
再び、奴がいるあのショップへと向かった。
みかから教わったその店は、
セレブ御用達のコーディネート専門店。
専門のスタッフが常駐し、
24時間対応してくれるらしい。
セレブならではと言えば、そうなのかもしれないが
つくづく『女』という生き物がウザく感じる。
まぁ、今回ばかりはみかに感謝なんだけど……。