オレ様専務を24時間 護衛する


食べ始めると彼は突然に…


「なぁ、手、出してみろ」

「え?手ですか?」


私はスッと手を差し出した。



すると、


「お前の手、女みたいだな」

「えっ?!」


ヤバい!!すっかり忘れてた。

バレた?!……バレたかな?



「じ、自分……身体が女みたいに華奢なので、武術を始めたんです…」


苦し紛れに答えたはいいが、

ダメだ……バレたかも。

どうしよう、泣きそう。


思わず、俯くと…


「……そうか」


……えっ?

彼はそれ以上、問い詰めて来なかった。

もしかしてバレなかったの?

それとも完全にバレて、話す気も無いとか?



無言で食べてる。

これって、私はどうしたらいいのだろう。



無言のまま食事を終え、後片付けを始めると、


彼が席を立った。


< 37 / 673 >

この作品をシェア

pagetop