オレ様専務を24時間 護衛する
食べ始めると彼は突然に…
「なぁ、手、出してみろ」
「え?手ですか?」
私はスッと手を差し出した。
すると、
「お前の手、女みたいだな」
「えっ?!」
ヤバい!!すっかり忘れてた。
バレた?!……バレたかな?
「じ、自分……身体が女みたいに華奢なので、武術を始めたんです…」
苦し紛れに答えたはいいが、
ダメだ……バレたかも。
どうしよう、泣きそう。
思わず、俯くと…
「……そうか」
……えっ?
彼はそれ以上、問い詰めて来なかった。
もしかしてバレなかったの?
それとも完全にバレて、話す気も無いとか?
無言で食べてる。
これって、私はどうしたらいいのだろう。
無言のまま食事を終え、後片付けを始めると、
彼が席を立った。