オレ様専務を24時間 護衛する
―――――そう、ここはみかの家。
朝早くからアポ無しで来た。
『従兄妹』という事もあり、
すんなりと部屋まで通された訳だ。
7時を過ぎたばかりなので寝ていても当然。
しかも、海外生活が長かったせいもあり
みかは軽い不眠症らしい。
だから、安眠出来るように
ラベンダーのアロマオイルを焚いている。
そんなみかを朝早くから叩き起こした訳だから
怒られて当然だし、寝起きが悪くて当然。
けれど、そんな事より
今は自分の置かれている状況を何とかしたい。
我が儘と言われればそうなのかもしれない。
だけど、今は他に頼る奴が居ないんだ。
「ホント、マジで悪いな」
「もう………。で、何なの?」
ベッドから起きたみかは、
ガウンを羽織り、ソファに腰を下ろした。
俺はみかと向かい側に腰掛け、口を開いた。
パーティーでの出来事、
星のヘアピンを手にした女が現れた事、
そして、そのヘアピンと一緒に連絡先を手渡された事、
そしてそして、今の俺の心境を……。