オレ様専務を24時間 護衛する


「明日のお昼過ぎ……少しでいいの。時間を作れるかしら?」

「明日の……昼過ぎ?」

「えぇ」

「確か、明日は………」



突然時間を作れと言われても、さすがに困る。

記憶を辿り、明日のスケジュールを思い出す。


確か、明日は午前中から役員会議があった筈。

昼前に終わると思うが、15時から商談が控えている。


『昼過ぎ』と言われても、あまり時間は取れない。



俺の顔を窺う彼女に理由を尋ねる事にした。


「明日の昼過ぎに何かあるのか?」

「…………」

「ん?………言わなきゃ分からないだろ」

「……あの……ね?」


彼女は絡めていた腕を解いて、抱きついて来た。


「明日の14時の便で日本を発つの」

「え?」



彼女の思いがけない言葉に、一瞬硬直してしまった。

だが、数日前に彼女から聞いていた話なだけに、納得する俺。


今は一時帰国だから、直ぐに離れ離れになる事を……。

解ってはいたが、こんなにも直ぐだとは思ってもみなかった。


彼女は俺の胸から顔を上げ、


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