オレ様専務を24時間 護衛する


軽くシャワーを浴び、

部屋着に着替えた俺はダイニングへと向かった。


すると、俺の到着に合わせたように

湯気の立つ旨そうな料理がテーブルに並べられた。



「………戴きます」


今日は何となくだが言いたくなった。


「ごゆっくりどうぞ」


松波は再びキッチンに姿を消した。


今日はフレンチだったから昨日よりは食べられたけれど、

個室という事もあって、結果的には似たような感じだった。



人が箸を付けた物を

どうしてこの俺が食べないといけないのか?


相手が彼女じゃなかったら、

絶対速攻で罵声を浴びせているところだ。


昨日といい、今日といい。

よく我慢が出来たモノだ。

……我ながらに感心する。



それにしても、相変わらず松波の料理は旨い。

何を食べてもハズレが無い。


デスクワークもそうだが、

料理にしても家事にしても、隙が無い。



「時間も時間ですので、珈琲でなくハーブティーをお淹れしました」


ほら、こうして何でも完璧にこなしやがる。

食べ終わった食器を手早く片付ける松波をじっと見つめていると、


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