オレ様専務を24時間 護衛する
「あの男、口にじゃなくておでこにキスしたのよ、おでこよ、おでこッ!!それも1回じゃないんだから。ウケるでしょ~?中学生じゃあるまいし……」
俺の中で何かが弾けた音がした。
27年生きて来て、
これ程までに殺意を抱いた事は無い。
フフッ……フフフッ。
けれど、女の言う通り、確かにウケる。
あのシチュエーションで何故、
唇にでなくおでこにしたのか……。
した本人でさえ分からない。
だが、何となくだが……。
俺が記憶しているあの子なら、
簡単に触れてはイケナイ気がしたんだ。
俺は視殺するかの如く女を見据えると、
俺の殺意に気づいたのか、女が振り返った。
………この世の終わりでも見たかのような形相で。
俺はそんな女を見下ろし、ほくそ笑んだ。
「貴様、言いたい事はそれで終わりか?」
「ッ?!」
「フッ、日本を発つんだろ?心置きなく発った方がいいぞ?」
「………」
「二度と日本の地を踏む事は出来ないだろうからな」
俺は脅しとも取れる言葉を浴びせた。
女の分際でナメた真似しやがって。
「おいっ、言い残した事はもう無いのか?今なら黙って聞いてやるぞ?」
俺は1億歩譲って言葉を掛けた。
すると、