オレ様専務を24時間 護衛する
「えっ?……もしかして、悠人先輩?」
「ビンゴ☆」
相変わらず爽やかな笑顔を撒き散らす。
しかも、大人の男の色気がプラスされて中々のイケメンだ。
まぁ、京夜様には劣るけど。
「お前、相変わらず美人だなぁ」
「へッ?!……ちょっ、ちょっと、先輩////」
突然、豪快にハグされた。
もう、これだから体育会系は困るんだよ。
彼は峰菱 悠人(みねびし ゆうと)、防衛大学時代の2つ先輩。
彼は確か……そのまま任官した筈だけど。
防衛大学は幹部自衛官になる人を教育する為の機関。
4年間の在学後、陸海空各自衛隊の幹部候補生となり、
その後、それぞれ3等陸海空尉に任官する。
私のように一般企業に就職するのは少数派で
ちょっと前までは『税金泥棒』なんて言われてたけどね。
周りの視線が気になって、彼の胸を押しやった。
だって、男が男を抱き締めてるんだから。
「希和も見送りに来たのか?」
「へ?」
「荷物が無いみたいだから、俺と同じかと……」
「え、あっ、いや……その……」
「ってか、何でそんな格好してんだ?」
「…………」