オレ様専務を24時間 護衛する
辺りを見回してみるが、奴の姿は見当たらない。
ったく! ありえないだろ!!
空港内で迷子って……子供かよ!?
漸く気持ちが落ち着き始めたってのに、
奴のせいでまたイライラするじゃねぇかッ!!
ったく、アイツはどこに行ったんだよ?!
俺は渋々来た道を戻り始めた。
けれど、どこを探しても見当たらない。
もしかして、駐車場か?
『何か買ってくか』とは言ったものの、
空港内のショップで買うとは言ってない。
もしかしたら、帰り道でどこかに寄ると思ったか?
…………ありえるな。
俺は松波へ電話を掛けようとした、その時!
「あっ!!」
松波は自動券売機の前にいた。
何であんな所にいるんだ?
………理解に苦しむ。
「おいっ!!何してんだよッ!!置いて行くぞ?」
「あっ、はい!!今行きますッ!!」
俺の声に気付いた松波は、
何か小さな物をポケットにしまった。
………もしかして、さっきの男に貰ったものか?