オレ様専務を24時間 護衛する
希和side
空港から会社に戻った私は、
いつも通りに仕事をこなした。
1日の仕事をほぼ終え、自室で寛いでいた時。
ふと思い出した………拾った小物。
徐に今日着ていた上着の内ポケットからそれを取り出す。
あの時は一瞬確認しただけだったけど、
見れば見る程、気になる点が……。
―――――これを本当にあげたのかしら?
どこからどう見たって古びてるし、
ガラクタって言葉が合う程、無残な状態。
お金持ちの彼がプレゼントするような物にも見えない。
しかも、これって……子供用よね?
彼女のようないい所のお嬢様が身に着けるような物でない。
じゃあ、これは……何?
あっ、もしかして、
その昔に彼が彼女に贈った想い出の品とか?
それなら合点がいくわ。
そして、空港では確認し切れなかった部分を目を凝らして見てみる。
土台がシルバーのような物で出来ている上に
何かの黒い塗装が施されていて、
それが端から剥がれかかっている状態。
そして、その剥げかかっている下に何かが……――……。