オレ様専務を24時間 護衛する


――――コンコンッ


部屋のドアが叩かれた音。


えっ?! 京夜様!?

どどどど、どっ、どうしよう!!


まさか、ノックされると思わないから

完全に泣きモードになってたんだけど?!


どうしよう、どうしよう??

今、物凄い顔だよね?


ティッシュ、ティッシュ!!


慌ててティッシュで拭いてはみたが……。


「おい、松波~、一緒に酒を飲まなっ……?!」


もう、無理だぁ~~~!!

完全に見られてしまったぁ―――!!


部屋に入って来た彼は私を見て硬直してるし。

こんな号泣姿、見られたくなかったのに。


泣きモードからの切替なんて、そんな簡単に出来ないよ。


喉から嗚咽が漏れ出して来る。

と言うより、嗚咽どころか涙も鼻水も出まくりだ!!

何とか用件を伺わないと……。


「……っ…………きっ、京……夜様っ、どうっ……され、ましたっ……?」

「………あっ、いや、その………大した……事じゃない」

「ぅぇえっ……?」


やっとの思いで声を絞り出したのに、

大したことじゃない?!

だったら、わざわざ声なんてかけないでよッ!!


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