オレ様専務を24時間 護衛する
今日は珍しくビールを飲んだ。
たまにはビールを飲むのもいいものだ。
ほろ酔い気分で自室へと戻ろうとした時、
ふと、松波に言い忘れた事を思い出した。
俺は隣りの奴の部屋のドアをノックした。
けれど、中から奴の返事は無い。
もしかして、もう寝たのか?
それとも、風呂か?
俺は今一度ドアをノックしてみるが、返事は無い。
俺は仕方なく、意を決してドアノブに手を掛けた。
前回の教訓もあって、
『何があっても驚くな』そう自分に言い聞かせて。
「入るぞ?」
一応、念の為に声を掛けた。
ゆっくりドアを開けると、
「ん?………寝てんのか?」
松波は布団も掛けず、ベッドの上に横になっていた。
「風邪引くだろ」
さすがに室温設定されていても、
何も掛けずに寝たら風邪を引く。
俺は松波に布団を掛けようと歩み寄った。
「無邪気な顔して、いい気なもんだ」
先日の借りを返そうと、そっと布団を掛けた。
そして、言い忘れていた用件をメモしようと
床頭台のメモ用紙を取ろうとした、その時!!