オレ様専務を24時間 護衛する
別に世辞を言った訳じゃない。
本当の事を言ったまで……。
長身の彼女は日本人特有の体型ではなく、
どちらかと言えば、欧米型のスタイルをしている。
スラリとしているからこそ、
長い丈のスカートも優雅に見える。
母親の用意した贈り物は
恐らく、彼女の母親と相談して決めたものだろう。
サイズ的にもぴったり合っている。
俺の言葉に動揺している彼女に、
「じゃあ、出掛けるとするか」
「あっ、あの……」
「ん?」
「ど、どちらへ?」
「ん~……、それを言ったら楽しみが半減しないか?」
「へ?」
「フッ。まぁ、変な所に行く訳じゃないから、安心しろ」
「………」
不安な色を隠せない彼女を背に俺は玄関へと向かった。
「大丈夫か?」
「あっ……はい、多分………」
長いスカートと初めて履くブーツにてこずる彼女。
足下が安定せず、ふらついている。
俺は咄嗟に彼女の腕を掴むと、
彼女はビクッと肩を揺らした。
「俺の腕を掴めばいいだろ」
「へ?」