オレ様専務を24時間 護衛する
京夜様お手製のチョコレートケーキは、
ビターチョコを使用したのか、思ったより甘くない。
ふんわりとした生地に濃厚なチョコがコーティングされ
とても初心者とは思えない出来栄えだった。
勿論、作った本人は味見程度しか食べられず、
結局、半分を頂き、残りを冷蔵庫へしまった。
事前に用意しておいたおつまみと
ウィスキーの入ったカクテルを飲みながら
ケーキを頬張る私を楽しそうに眺めていた。
「……夜様、…………京夜様!」
「………んっ」
ウトウトし始めた彼に声を掛けると、
ゆっくりと頭を持ち上げて深呼吸している。
「もうッ!!……飲み過ぎですよ?」
「………悪い」
「1人で………歩けますか?」
「………ん~」
彼の腕を掴んでゆっくりと立ち上って貰ったはいいが、
よれよれと身体が左右に揺れている。
「もう、全然無理じゃないですか……」
「………ごめん」
もう、何なの?
あっさりと非を認められると調子が狂うよ。
アルコールがかった吐息を感じながら
彼の身体を支えて部屋へと向かった。
すると、