オレ様専務を24時間 護衛する


彼のお母様からの贈り物。

あまりに大きな包みに唖然としてしまったが、

きっと、過去が明らかになった事へのお気持ちなのだろう。


彼といい、お母様といい、お優しい方々だ。


私は胸の奥から嬉しい気持ちが溢れ出した。



キッチンの後片付けを終わらせ、

出掛ける準備の為、自室へと向かった。



『出掛ける時に使うといい』と彼は言っていた。


ベッドの上で包みを解くと、

中にはフルセットにコーディネートされた服とアクセサリー。

それに、鞄と靴まで揃っていた。

しかも、とっても可愛らしいセンスの服が。


思わず心が弾んで、鏡の前で合わせてみると


「えっ?……サイズがぴったり!!」


日本の既製品だと丈が短すぎたり、

丈に合わせるとウエストがブカブカだったりする。


けれど、手にした服は私の為に誂えたかのようにぴったりだった。

無意識にラベルを見ると、見た事も無い名前が……。

恐らく、海外のブランドだよね?


朱夏から誕生日プレゼントで貰った服も

確か、フランスのブランド物だって言ってたもん。


……こんな高価な品を頂いていいのかしら?


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