オレ様専務を24時間 護衛する
「何か手伝う事ある?」
「ん~、じゃあ、珈琲を淹れてくれる?」
「は~い」
母親がサラダを作る横で珈琲を淹れていると、
「昨日は楽しかったの?」
「へ?」
「あんなにもお土産を持ち帰ったのに、話もせず部屋に籠りっきりで……」
「あっ、ごめん。ちょっと考え事してて……」
「……そう」
母親はそれ以上、何も聞いて来なかった。
朝食を済ませ、父親を送りだし、
そして、再び部屋に籠った。
今日は月曜日。
朱夏に相談したくても、日中は仕事だし。
母親は友人とランチの約束があるとかで、11時前に出掛けて行った。
そろそろ昼食の時間になる。
今日はどこへ向かうのだろう。
無意識に時計に目が行き、
京夜様のスケジュールを思い浮かべていた。
…………もう、任務は終了しているというのに。