オレ様専務を24時間 護衛する
母親の運転で向かった先は家電量販店。
冬に向けて、炬燵を新調したいのだとか。
あれこれ悩む母親を炬燵コーナーに残し、
私は久しぶりに訪れた家電量販店内を見て廻る事にした。
まず向かった先はパソコンコーナー。
最新型のパソコンをチェックしながら、
幾つかカタログを手に取った。
そろそろ、買い替え時だったもんねぇ。
次に向かった先はキッチン家電。
店員さんの説明を聞きながら一通り眺めてみるが、
京夜様のお宅にあった家電は1つも無かった。
スタイリッシュで使いやすいあの家電は、
やはり、外国製の物だという事を再認識した。
その次に向かおうとしたのは美顔器コーナーだったが、
その手前にあるコーナーで足がピタリと止まった。
―――――携帯電話
そういえば、携帯電話を返して無い。
仕事用にと頂いたが、そのまま鞄に入りっ放しだ。
今手にしている鞄と違うから、
もしかしたら、充電が切れているかもしれない。
ふとそんな事を思い出した。
そして、再びフラフラと歩き始めた私の足は
とある場所で―――――急停止した。