オレ様専務を24時間 護衛する
希和side
自分の気持ちに気付いて2日後。
私は再び警備会社の制服を身に纏い、会社へ向かう。
母親が言うには、
婚約者の父親が急に倒れ、
看病もあり休職扱いになったのだとか。
再び会社へ出勤するのはいいが、
その足取りは今までで1番重く感じた。
職場は以前と同じ部署で
何一つ変わる事無く1日が過ぎた。
定時を過ぎ、帰り支度をしていると。
「松波」
「……はい」
「具合でも悪いのか?」
「へ?………別に悪くはありませんが」
同じ部署の主任・石島先輩が声を掛けて来た。
「ちょっと、付き合え」
「えっ、ちょっと………先輩!!」
「いいから来い!」
制服の襟元を掴まれ、会社の外へと連れ出された。
「どこに行くんです?」
「黙ってついて来い」
「もぉ~~っ!!」
半ば強引に歩かされ、
会社から程近い居酒屋に連れ込まれた。
「大将、生中2つ!」