オレ様専務を24時間 護衛する
間近にある美顔は妖しいほどの威力を放って。
まるで、悪魔に魅入られたみたいに…。
男の人がこんな近くにいる事に
緊張と恐怖を覚え、瞬きも出来ず、
ただただ見下ろす彼の瞳から逃れられずにいた。
―――――――チーン
私達を乗せたエレベーターは
緊迫した空気を打ち破るように
途中の階で停止した。
そして……
エレベーターの扉は開いたが、
「えっ…「うそっ?!」
外から女性社員の声が耳に届く。
けれど、彼は私を見据えたまま
『閉』ボタンを押したようで…
残酷にも扉は閉まってしまった。
再び、緊迫した空気が張り詰め
背中に冷たい雫が流れ落ちる。
すると―――――、
ニヤリと恐ろしいほどの笑みを浮かべ
「お前とならいいかもな」
「……へ?」