オレ様専務を24時間 護衛する
不敵に微笑む彼の発した言葉が
頭の中を物凄い勢いで駆け巡る。
『お前とならいいかもな』
それは一体、どういう意味でしょうか?!
彼の冷笑と衝撃の一言で頭の中が真っ白になった。
硬直する私を余所に、
―――――――チーン
エレベーターは目的の35階に到着した。
彼は何事も無かったようにスッと降りて、
「おい、何してる?早く来い」
「……あっ、はい!!」
必死に理性を繋ぎ止め、必死に彼の後を追った。
35階の最奥にある専務室。
開放感のあるモダンな造りに、
快適性を兼ね備えたインテリジェントオフィス。
ハイクラスの室内に言葉が出ない。
呆然と立ち尽くしていると、
「午前中は好きに使え。ファイルやパソコンはお前専用だ」
「はい」