オレ様専務を24時間 護衛する
「午後に打ち合わせが入っている。パソコン内のスケジュールを確認しておけ」
「はい」
「それから、ブラック珈琲を頼む」
「はい」
用件だけ告げると奥の部屋へと入って行った。
私はすぐさま指示された珈琲を淹れ、
彼のもとへ持って行くと……。
「松波」
「はい」
「2人きりでない時は役職で頼む。2人の時は名前でいい」
「あっ、はい!!」
そうだよね、うっかりしてたよ。
秘書業務なんてした事ないもの。
この先、大丈夫だろうか…?
「それから、秘書の仕事はスケジュール管理と珈琲を淹れてくれるだけでいい」
「はい?」
「今まで採用してもすぐにクビにしてたから、俺1人でやりくり出来る」
「えっ…でも」
「会社でのお前の仕事は俺の『護衛』だ」
「はい!!」
私はちょっとホッとした。