オレ様専務を24時間 護衛する
顔面蒼白、目は完全に泳いでいる。
だって、手が勝手に宙を舞って
慌てるにもほどがあるって…。
私、今…人生で一番動揺してるかも。
そんな大パニック中の私に、
「おい、松波」
「はははは、はいっ!!」
真面な返事すら出来ないよ~~
冷笑する彼はさらにトドメを突き刺した。
「おい、俺を好きになれよ」
へ?…好きに……なれ…よ??
それって、フリをする仕事…だよね?
「そ、それは仕事の依頼ですか?」
「ぁあ?!」
「ちょっ、あっ…えぇっ??!」
「んッ?!何だ?文句でもあるのか?」
ひゃぁ~~~目が…目が怖いんですけど…。
だけど、何で私が??!!
頭でもおかしくなったのかしら?
もしかして、本当に……あっち系の人なワケ??
「あの……えっと…」
「ん?ハッキリ言え」
彼の目が本気だと語ってるようで、
思わず、ゴクリと唾を飲み込んだ。