オレ様専務を24時間 護衛する
「二度と俺に話しかけんな」
残酷にも容赦ないひと言を吐き捨て、
私の肩を抱き寄せたまま、
エレベーターの方へ歩き出した。
もう、何が何だか分からない。
だって……さっきのは……
私のファーストキスだよね?
衝撃的な状況で身体に力が入らない。
彼が支えてくれるのが、
有難いとさえ思ってしまった。
エレベーターに乗り込むと…
「分かったか?!」
「えっ?」
「さっきみたいな女がうじゃうじゃいる」
「………」
「いつでもどこでも追いかけて来て迫ってくる」
「………」
「だから、これからはあんな感じで頼むな?」
「………ん?………えぇぇぇ~~~っ?!!」
ちょちょちょちょちょっと!!
頼むって何を……?
もしかして、キスを??
わわわわ、わっ、私がぁ?!
冗談でしょ……?
信じられない彼の言葉に
思わず彼に視線を向けると…。
驚愕してる私を余所に
彼は満足そうな表情を浮かべていた。