オレ様専務を24時間 護衛する
ある日、
可愛らしいワンピースを着て
俺の前に現れた彼女は、
他の子達と何一つ変わらないのに、
彼女の瞳は俺をじっと見据え
いつも以上に鋭さを感じた。
俺は気になり、
彼女に初めて声を掛けた。
「今日はどうしたの?」
「………」
けれど、相変わらず黙ったまま。
俺はそれ以上何も口にせず、
いつもの通り、彼女の隣りに
ただ、じっと無言のまま座っていた。
すると―――――
「無駄よ」
初めて発した言葉が『無駄よ』
何のことかサッパリ分からず、
「えっ?」
「私のことは好きになっても無駄よ」
「えぇっ?」
「私、あなたのお嫁さんにはならない」
「………へ?」
彼女の突然の言葉に、
俺は何も言い返す事が出来なかった。