オレ様専務を24時間 護衛する


コイツにまたがぶ飲みされて、

昨夜の二の舞だけは勘弁だ。

ジュースのように飲むコイツのはこれで十分だろ。


俺は予備グラスに、

テーブルの上にある材料で出来る

『ノンアルコールカクテル』

を、作って差し出した。


「ほら、出来たぞ」

「あっ、グラスが京夜様のと同じになりましたね?」


コイツ、結構細かい所に気が付くな。


「コリンズ・グラスって言う名前だ」

「へぇ~さっきより量が多くなった!!」


目をキラキラさせて、グラスを眺め始めた。


「で、これは何て言うカクテルですか?」

「クール・コリンズ」

「中には何を?」

「さっき見せただろ?」

「えぇ~混ぜるだけで分かりませんから…」

「チッ…俺のに使ったレモンジュースとシュガーシロップとソーダ、お前のに使ったミントの葉」

「へぇ~やっぱり、凄ーい!!」


コイツは馬鹿か賢いのか分からない。

アルコールが入ってない事には

気が付かないようだし…。

まぁ、そこまで真剣には聞いてないか…。


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