オレ様専務を24時間 護衛する
「京夜様……京夜様!!」
凄く近くで呼ばれてる気がするが、
何だかそれさえもハッキリしない。
ただ、分かることは…
頬にかかる誰かの吐息。
ミントのように爽やかな香りがして
俺は無意識にその吐息を探し求めた。
掴んだままの誰かの腕を
手繰り寄せるように強く引くと、
「んッ」
柔らかい感覚が頬に伝わる。
あっ!!
あの時の彼女のキスと同じ感覚。
懐かしさと満たされる心
俺はその感覚を
さらに確かめたくて…
柔らかさが伝わる方へ
顔を向けて……
無我夢中に確かめた。
「んッ!!……」
想像通りに心地良く、
柔らかい感覚は
俺の心を満たして行く。
そして、
心地良いぬくもりに吸い込まれるように
深い眠りへと誘われた。