棄てられた女、狂女と化す
わたしは、記憶のまま家に向かう。

数回しか行ってなくても…

身体はちゃんと覚えていた。


あのマンション。

201号室。

電気はついてる。

わたしは、もう…

ためらうことなく家の前に、たつ。

チャイムを鳴らす。

が、出ない。

次に、玄関をたたく。

まだ出ない。

足を振り上げて、玄関を蹴る。

少しして、

ガチャ…

やつがキレ気味に顔をだした。

「なにしてるんだ!」

家の奥には彼女が見えた。

写メで、見たのとは別の女性。
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