アマゾンに行こう

「また留年じゃん、将来どうするの」

 五年前のクリスマス。

イルミネーションで華やいだ街を歩きながら、わたしは軽くパンチした。

鼻歌を歌いながら先を歩く彼の背は、不安など何もないみたいに真っ直ぐだった。

「やめるつもりだよ。アマゾンに行こう」
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