今夜彼氏に抱かれる前に
通話を終えると
「――これで最後?」
耳元で囁かれた。
「…だって」
「今日から婚前旅行だから?」
教授は意地悪く呟くと、冷たい手をスカートの中に滑り込ませ内腿を撫でる。
「婚前じゃなくて…卒業旅行。」
「どっちでもいい。」
そう吐き捨て、セーターの中にも冷たい手を滑り込ませた。
「今日から彼氏と旅行に行く事は変わらない。つまり、今夜は彼氏に抱かれるだろ?」
「…」
「でもその前に俺が―― そう思うと興奮するよ。」
「――悪趣味…」
「こうして図書館に来てる加奈子もだろ?卒業後も待ってるから。」
教授は不敵な笑みを浮かべた。